びわ農家適性チェックテスト

転職先としての農家を考える
10 /31 2017
びわの種のご注文受付中 福原農園のHPはこちらから


こんにちは。福原です。台風の後なのでイチョウの木の下に銀杏が落ちまくっています。

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匂いに耐えつつ果肉を取り除いた後、袋詰めにして販売したところ、売れ行き好調。悪天候にもかかわらず、直売所でお買い求めいただいたお客様、ありがとうございました。

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それから、先日、地元では数少ない同年代のお友達よぜむファームさんのおうちに遊びに行ってきました。ご近所のびわ農家さんです。よぜむさんでは、びわの他にいちじくも栽培されています。

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(お土産に、いちじくジャムをいただきました~)

さてさて、びわ農家が複数集まればいつも話題になるのは、びわ業界の後継者不足問題です。

当農園では長男が継いだばかりなので、しばらく跡取りをどうする、という話にはなりませんが、町内のびわ農家では、「高齢になってきて、木に登っての作業は身体にこたえる」とか「継ぐ人がいないから、廃業するしかない」とか、はたまた「厳しい仕事だから、子どもには継がせたくない」とかいう尻つぼみな話ばかり聞かれます。

他が辞めれば、当農園のような小さな経営母体にもビジネスチャンス到来だぜ!」とか言って喜んでもいられないんです。房州びわは、機械化できない部分が多い伝統的な栽培法(要は手間暇かかる)を守っていますので、そう簡単によその農園のびわ山まで借り受けて、経営規模拡大というわけにもいかず。。。

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というのも、規模拡大したくっても、びわ農家は季節によって仕事の量が相当増減するため、労働力の確保(常勤で雇用しづらい、季節労働では従業員の生活を安定させられない)において難しい側面があります。どうしても、家族主体の経営になりやすいわけです。

身内で後継者が見つからないのであれば、今後は血縁関係がなくても弟子入りした人の中からやる気と能力のある人に経営権を譲って。。。という時代になるやもしれません。どこの農園さんも、農地は先祖代々受け継いできた山であることが多いので、なかなか現実的とは言えないけれど、房州びわ自体が衰退していってしまうよりはいいのでは?と私は思います。

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というわけで、今回は、どんな人にびわ農家への転職、弟子入りをお勧めしたいか、びわ農家に相応しい素質について勝手ながら考えてみました。もしかしたら、このブログを何気なく読んでいるあなたの天職はびわ農家かもしれません!


適性①:高い所は割と平気だ、いや、むしろテンション上がる

びわ農家では、木に登ったり、脚立に乗ったりして行う作業が多いです。「こんな高いところに登ってる私ってすごい!かっこいいかも!」と思えるくらい無邪気な人が良いでしょう。ただし、安全管理も自己責任のうちです。

適性②:サッカーやバレーボールなどの団体競技より、マラソンや筋トレなど個人で身体を動かすほうが好きだ

農作業は、隣で誰かが「頑張れ」と応援してくれるわけではないです。「人生は自分との戦い」「最大のライバルは自分」が口癖みたいな人が理想かと。ランナーズハイの境地を知っている人には、毎日達成感が感じられる魅力ある仕事かも。

適性③:お金は計画的に使えるほうだ

びわは、換金サイクルが長~い作物です。今日一生懸命働いても、収穫して発送して実際にまとまったお金が懐に入るのは1年先ということも。常に手元にあるだけパーッと使ってしまう人にはお勧めできない職業でしょう。

適性④:一人で行動するのは苦にならない

農地では、一人黙々とする作業が多いです。自身で状況判断して動けることが求められますが、複数の人と頻繁にコミュニケーションをとるのが苦手という人でも大丈夫。逆に、寂しがり屋さんには向いていないかも。

適性⑤:山歩きは楽しい

びわ農家は、毎日山の中を歩く商売。斜面を見るだけでくらくらするという人には苦痛になってしまうでしょう。登山やハイキングが趣味、緑や動植物に触れられることが幸せ、という方にはお得感があるお仕事だと思います。

適性⑥:年単位で先にあるゴールでも頑張れる

びわは、苗木から育てて、立派な実を付けるようになるまで5~6年かかると言われています。さらに、10年後、15年後を見据え、長いスパンで山を管理していかねばなりません。今やっている作業が結果として見えてくるまでに時間がかかったとしても、挫けず地道に継続できる性格の方が望ましいと思います。目標が先過ぎると怠けちゃう という方(私ですが。。。)は、良きパートナーを見つける必要があります。

適性⑦:マイペースな性格と言われることが多い

周囲を気にせず、自分のペースで仕事をしたい人には、これ以上ないくらい合っていると思いますが、適性⑥の裏返しですので、自身を律する力はある程度必要かと。

適性⑧:好きな四字熟語は「温故知新」だ

房州びわの栽培技術は、明治時代頃から脈々と受け継がれ、この地域で確立してきたものです。省力化、効率化が困難である一方、それだけ新規参入しづらいとも言えます。伝統や先人の教えを大切に、なぜ昔からこの方法がとられてきたのか を真摯に学ぶ姿勢を持てる人だけが、師匠の技を盗むことができるに違いないです。

適性⑨:単純作業こそ燃える

びわ栽培では、けっこうなまとまった期間、延々と同じ作業を繰り返します。例えば、ひたすらびわのつぼみを折る、ひたすら実に袋をかける、ひたすら発送用の化粧箱を折る。。。などなど。単調な動きほど集中力が増す、正確さに磨きがかかるというタイプと、反対に退屈してしまうというタイプがいると思いますが、あなたはどちら?

適性⑩:寒いのが絶望的に苦手ではない

房総は暖かいイメージですが、冬の山の中は思っていたよりも寒いです。寒いと、手はかじかむわ、耳がツーンと痛くなるわ、トイレが近くなるわ、色々大変ですが、寒い時期に頑張った分、暖かくなってからびわの実が大きく膨らむのを見た時の感動はひとしおです。寒がりでエアコンとお友達だった私でもなんとかやっていますので、寒いのが大嫌いというあなたも一度チャレンジしてみて欲しいです。


以上、10個の適性を挙げてみました。お近くで、「意外にびわ農家にはまるかも 」という方がいたら、当農園に研修にいらっしゃるようお勧めくださいね。お待ちしています。いえ、次にびわ農家になるのは、あなたかもしれない です!!! 

最後になりますが、とりあえずびわ農家はおいといて、房総地域への移住に興味がありますという独身のあなたへ。『大人の婚活ランチ de 味噌作り体験』というイベントが開催されます(30~40代の男女対象/11月11日土曜 in 館山市内のレストラン)。まだ、参加枠に余裕があるそうです。まずは、将来のことを一緒に考えるお相手を見つけてみませんか?(主催 NPO法人南房総農育プロジェクト

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それでは、またお会いしましょう。


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台風が教える、終わりが見えない仕事への向き合い方

転職先としての農家を考える
10 /27 2017
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こんにちは。福原です。お久しぶりの更新になってしまいました。失礼いたしました。

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先日の台風21号は、驚くほどの強風でしたね。こちらでは、海から吹き付ける、塩分を多く含んだ風の影響で農作物が傷んでしまう塩害が目立ちました。まさに潮風台風

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道を歩いていても、元気がなくなってしまった草花の姿が痛々しいばかり。たった一晩で里山がダークな世界と化しました。

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(ついこの間まで満開だったコスモスが全滅)

当農園のある場所は、海岸から数キロ離れた山の中なので塩害は少ないものの、びわの苗木が風でことごとく倒され、根っこが地面から露出してしまいました。

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中には、何年も経過し、収穫期には数百もの実を付けるびわの木が横たわっている箇所もありました。山から吹きおろす風に耐えかねたようです。青々としていた葉っぱの色が失われ、とても可哀想です。

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幹がボキっと折れているものは、再起不能。全体として、私が今春就農して以来の大きな被害です。少し前に、水の恐ろしさについて書きましたが、風の破壊力も決してあなどれない ということですね。。。

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これだけの被害につながったのは、元々びわが地下の浅い範囲にしか根を張らない植物で、地表に出ている部分(樹幹)を強風の中で支えきれないことがあるというのが一つ。

もう一つは、写真の場所が昔田んぼだった場所に作った畑であることから、溜まった雨水が抜けにくい土地・地質であり、山から押し寄せてきた土砂を誘導するための水路の整備が不十分であることも要因として挙げられます。

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ビニールハウスも、上部にある開閉式のビニールが突風で何か所も破れてしまいました。早目に修理しないと、気温が下がる時期になっても、びわを寒さから守るための暖房をたくことができなくなります。

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そういうわけで、びわ農家としての色々な課題が、今回の台風によって改めて突き付けられた形なのですが、台風はこれで終わりではありません。すぐに次の台風がやってくると思うと、農地修復への気持ちもどこか萎えてしまう私。。。

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(台風後の古い栗の木の姿。頭の部分がごっそり折られた)


さて、ここで一旦、台風のお話から離れます。

このブログでも度々語ってきたように、私が就農してからというもの、「農家って働きやすい! 」と感じることばかりで、今もそれは変わっていません。最近は、このブログを読んで「びわ農家って楽しそうで羨ましい 」と言われることが増えてきて、「ちょっと面白おかしく書きすぎてるか。。。!?」と反省しているくらい。でもホント、私はびわ農家の仕事が好きなんですよね。

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(果樹運搬用モノレールで移動中)

中でも、「忙しい時と忙しくない時のメリハリがはっきりしている」というびわ農家の仕事の特徴は、長年、仕事依存で苦しんできた私にとっては救いであり、最高のリハビリとなっています。

年がら年中忙しいわけではなく、「ここは何が何でもびわの仕事が最優先。繁忙期が過ぎたらゆっくり休もう 」という時期もあるけど、「次に忙しくなる11月までに、これとこれを片付けておこう 」とか「今はPCの前に座って、ネット上の販路開拓に充てよう 」という時期もある。ガッと集中して肉体労働にエネルギーを注ぐシーズンとその準備期間、事務に勤しむ期間、そしてのんびり休む期間、など一年を通しての緩急が明確に存在します。そういう働き方が向いてる人と向いてない人がいると思いますが、私にはありがたい職場特性。

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(台風後、一気に季節が進んだ感じ。青かった柚子が黄色くなっている)

反面、世の中には「延々と気を抜けない、終わりが見えない仕事 」もたくさんあって、それで疲れ果てている人も多いと思います。

先日、児童相談所に勤める友人が言っていたことがとても印象的でした。「まだこんな不幸な子どもが埋もれていたんだ、と毎日思う 」と。信頼できる養育者であるべき親から酷い虐待(身体的・心理的・性的)を受けているとか、逆に放置されて人間的とは言い難いすさんだ生活を強いられているとか、そういう通報を受けて子どもの救出のため出動するお仕事です。

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日本でも、格差社会児童の貧困問題が深刻味を増している昨今、新聞やTVで報じられないまでも、警察が介入せざるをえない事例、こちらが目を覆いたくなるような悲惨な事例に次から次へと出会うそうです。崩壊家庭に介入して終わりではなく、その後その家族に伴走してサポートしていく訳で、担当する子どもの数は増えはするけれど、減ることはない。

世の中に対してすっかり絶望や不信感しか持たなくなってしまった子どもに我慢強く接したり、モンスターペアレンツと呼ばれる保護者と丸腰で戦わなければならなかったり、心身共に疲弊していくのは避けられないはず。たとえ子どもを施設や病院などの安全な場所に保護したとしても、どの段階で実の親の元に帰すか、戻すために何をするのか、道筋を見出すのは大変な作業です。見極めを間違えたら取り返しがつかないことになるし、マスコミにバッシングされる可能性だってあります。

ほっと一息つく暇がない、家に帰っても気が休まる時がない という職業生活は想像を絶しますよね。ビジネスライクでロボットのように仕事を処理できるような人が職員だったら、いちいち心が乱されなくて済むのかもしれないけれど。。。

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私は、誰かの人生に寄り添う仕事に没頭するうち自分の中でバランスがとれなくなり、「これでは定年まで自分の心と体が持たないな 」と考えて、福祉の仕事をリタイアしてしまった身。だから、上記のような話を聴くととても複雑な気持ちになります。そのような終わりの見えない仕事に日夜取り組んでいる職業人にエールを送りつつ、仕事に対する責任感と自身の健康維持とを上手に両立できる職場ってどんなだろう と今もずっと考え続けています。

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(疲弊している頃は、空を見上げるゆとりもなかった)

一方、多くの農家の仕事には、「収穫期」とか「閑散期」などの仕事の区切りやゴールがあり、頑張っても頑張っても延々と苦しい状態が続いてキリがないというような疲労感が少ないのは恵まれているよね と思っていますが。。。

ここに来て自然の猛威への対抗という面で、恐ろしく終わりが見えないなと気づき始めました。

農家では、日々自然災害の備えをしたり、あるいは被害を受けたところを修復したりしていますが、天候によっては一瞬で無にされることもあります。

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(獣除けのネットが、土砂の重みで倒れた)

長い時間をかけて広い農地の草刈を完了させても、1週間と持ちません。

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(すっきりしたのはつかの間。。。すぐに雑草天国に)

森林を伐採してびわの日照を確保できた~と満足して帰っても、次に山に行った時にはもう景色が変わっている。がっかりすることもしばしば。

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(森は巨大化し続ける。びわに接近し過ぎ!)

害虫や害獣も同じく。いくら防獣ネットを張り巡らしても、ネットが緩んだところを見つけてはイノシシが大群で侵入。整備された農地は一晩で荒らされてしまいます。

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(ハート形のイノシシの足跡があちこちに!! ブヒブヒという声が聞こえてきそう)

農家は常に自然と追いかけっこをしているのですが、自然は別に人間に意地悪しているわけではなく、ただただとてつもなく大きな存在ということなんだと思います。人間がちっぽけとも言います。

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(苗木を一本一本、添え木して起こす)

そんな自然の脅威を肌で感じながら、環境を大きく破壊しない程度に対策を打ち、その中で最善の利益を確保するのが農家という商売なんですよね、きっと。しょっちゅう自然に叩かれても、そこで不毛感を感じるのではなく、淡々と向き合うのが農家のプロとしての姿なのでしょう。私はまだその境地には達してませんけど。。。

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(ハウスの補修も淡々と)

農家の仕事にしても、福祉の仕事にしても、終わりが見えないのがその仕事の本質 ならば、逃げ出すわけにはいきません。ただ、終わりがない仕事を続けていると人間は病んでしまう ことがありますので、仕事の区切りがあろうがなかろうが、時には周囲の人と互いの仕事を讃え合う、代わりばんこに休養をとるなどの工夫が必要ですね。

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(苗木たちがまた立ち上がった!)

最後になりますが、そもそも会社から任される仕事の量が多すぎるとか、要領よく仕事を進める方法が分からないなどの理由で終わりが見えないのであれば、それは何かしら改善の余地がありそうですので、リタイアする前に考え直したほうがいいかもしれません。皆さんのお仕事では、終わりが見えない瞬間はありますか? あるならそれは、その職業の本質ですか?

明日もまた台風が近づきますが、頑張ります。それではまた。

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相互職場訪問研修に参加しました

転職先としての農家を考える
09 /24 2017
こんにちは。福原です。

すっかり朝夕涼しくなりましたね。天高く、トンビが悠々とした姿で泳いでいます。

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食べることが大好きな私にとっては、食欲の秋到来。毎日拾っている栗で、パスタを作りました。先に栗を茹でる際、包丁で切れ目を入れておくと、多少は皮がむきやすくなりますが、まぁそれでも大変です。美味しいものを食べるには、手間を惜しんではいけないということですねぇ。

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今年の梅で漬けた梅酒をちびちび飲んでいます。黒糖を使ったので、よりコクが感じられます。弱いくせについ飲みすぎて、毎晩まろやか~に酔っています。体重が増えないようにしたいのですが、こう美味しいものがたくさんあると難しいかな。。。

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さて、私は就農してすぐから農業事務所が主催する新規就農者向けのセミナー(3年制)に参加しています。月イチ程度で講義や実習があり、農業や農家経営に必要な基礎知識を学びます。

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農業事務所は、地域農業の担い手を育成する事業や具体的な技術支援を行っている公的な機関。農家が困った時に質問したり、相談したりできる存在なんです。農業を始める人にとっては、心強い味方であり、安心材料にもなると思います(私は全然知りませんでしたけど。。。)。

今月のセミナーの内容が、表題にある相互職場訪問研修。各受講生の職場を順番に回ります。

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就農してからというもの、福原農園にどっぷり浸かり、近隣の農園さんでさえほとんど見たことがない私。アラフォー箱入り娘です。よそを知ることで己を知る、同業者と情報の交換をすることで視野を広げていく のが理想なのは当然のことながら、自分のところのびわの仕事を覚えることに必死なまま半年が過ぎてしまった感じです。

そういうわけで、私はこの職場訪問研修をとても楽しみにしていました。参考になる点をたくさん持ち帰って、福原農園の仕事にも役立てたいという思いです。今回は、野菜農家さん花農家さん、計3か所を見学させていただきました。

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職場訪問は、そこで働く受講生が自身の職場を案内しながら、「何を栽培しているのか」「どのくらいの規模でやっているのか」「何人のスタッフが働いているのか」「作業の割り振りや作業スケジュールはどのように決めているのか」などを説明してくれ、そのあと各受講生から質問をするという形で進んでいきました。

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一口に、新規就農者と言っても、初めて今の職場で農業を始めた人、より働きやすい職場を求めて別の農業法人から転職した人、最初の職場で修行を積んで独り立ちした人、と色々な経歴の人がいますが、どの受講生にも共通しているのは、農業を始めてから数か月~数年とは思えないほど主体性があること。

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(県内では、まだほとんど栽培されていない新しいミニトマトとのこと)

親が元々やっていてその跡を継いだからとか、就職先でたまたま育てていた作物だからとか、あるいは産地だからなどの漠然とした理由ではなく

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(これはユーカリ。栽培しているのを初めて見ました。)

買い手がたくさん付くけどライバルも多い作物の質で勝負するのか、目立たない脇役だけれど一定のニーズが常に見込める作物をコンスタントに作り続けるのか、珍しい品種や新しい栽培方法を試してその将来性に賭けてみるのか。。。皆さん、お若いながらも(私が受講生の中で堂々の最年長!)、どんな農家を目指しているのかという目的意識をしっかり持っているように感じました。農業に携わるということは、挑戦することなのですね!

そして、Facebookでお友達が3000人を超えているという元気な社長さんが印象的な折原園芸さん(南房総市)。そこで働く受講生のお話が特に心に響きました。

花は人間の生活に絶対に必要なものではない。だからこそ、ただ花を作って市場に出荷する、あとは野となれ山となれ、自分が生活していければいいや、ではなく、信念持って育てた花の魅力を消費者にどう伝え、振り向いてもらうのか? お客様が求めているものにどうやって近づけていくのか? 花がある生活を文化にしていけるように、自分はそこまで考えて働いています

危機感から出た言葉だそうですが、これからの生産者は売り方まで主体的に考えてこそ生き残っていけるということ、それを若手農業者は当たり前のように始めているということを肌で感じました。

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現在、福原農園でリハビリ生活(?)を送り、ワーカホリックでくたびれた半生を送ってきた反動からか、上司(である夫)と家族におんぶに抱っこ

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(これは、カマキリのおんぶ。。。)

かつ、超指示待ち人間と化している私には、久々に働き方について考えさせられる良い機会となりました。ありがとうございました。

びわも、米や野菜と違って、どこの家庭でも食卓に上る作物というわけではないです。なくなったら淋しく思う人はいるだろうけど、なくなっても生きる上でどうしても困るものではありません。

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でも、びわの味、瑞々しさや栄養価は、我々が自信を持って、払っていただいた値段以上に、お客様を幸せな気持ちにすることができるものだと思っています。自分が頑張った分だけ、たくさんの人にびわを食べて(贈って)喜んで欲しい。ではそのために今すべきことは何?? 

ワーカホリックにならない程度に、今後のテーマとして少しずつ私も考え始めたいと思います。またお付き合いくださいね。

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農業研修生をお迎えしました

転職先としての農家を考える
09 /14 2017
こんにちは。福原です。

こちらでは、あちこちでヒガンバナが咲いています。

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ヒガンバナの赤色を見ると、文字通り秋を感じますが、ヒガンバナの仲間にはピンクやオレンジなど色とりどりの品種があるようです。白いものは時々、道端でも見つけることができますね。

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さて、当農園ではこの度、農業研修生を受け入れました。なんと、ご夫婦での参加という珍しいパターン。朝早く栃木県からはるばる車で来られたとのこと。

本来は、宿泊での研修としたいところでしたが、あいにく宿泊場所となるはずの母屋が改修中なので、今回は日帰りとさせていただきました。

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当農園では、HPで農業研修生の募集はしているものの、大々的にではなく、ひっそりと掲載しています(今は、素人嫁の私を指導するので手一杯)。なので、よくうちが農業研修の受け入れをしてること分かったね。。。という感じなのですが

なんでも、ご自宅の庭にびわの木が植えられているそうで、手入れの仕方についてご自分たちなりに勉強、試行錯誤されていたり

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はたまた、おばあさまの皮膚が荒れて困っていた時にびわの葉民間療法を知り、使ってみたらかなりの改善があって驚かれたり

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前々からびわに対し高い関心をお持ちで、そんな縁で当農園のHPにたどり着かれたのだとか。元々千葉県出身のくせに、嫁ぐちょっと前まで房州びわを全く感知していなかった私より、よっぽど情熱がありますな。。。素晴らしい!

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びわの実一つ一つに袋をかけて大きな実で収穫する栽培法は千葉県が北限と言われており、以北の地域ではびわを商業用に育てることは難しいのですが、色々な可能性を探っていらっしゃるとのことで、非常に熱心に農作業の基礎やびわの栽培技術について学ばれていました。

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また、将来的に農業に従事するならば、農協にお任せではなく、自分たちで販売する力を持つ 必要があるというお考えから、ネットでのお取り寄せという販売スタイルである当農園を研修先に選んでくださったようです。

普段からHPやブログ作成に力を入れている我々としては、離れた場所にお住まいの方からもアクセスしていただけることを実感できて嬉しいの一言。

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研修内容は主に、びわ山の草刈り、防風林の整備。。。などでしたが

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なぜ農業を志していらっしゃるのか、地元ではどのような作物が作られていて、新規参入の可能性はどのくらいありそうか、今後についてどんなところに不安があるのか、などを詳しくお聴きし、疑問にお答えするような時間もたっぷりとれたと思います。積極的に質問してくださるので、こちらもついつい熱が入ります。

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お話を伺って感じたことは、お二人が「高齢の両親をそばで見守っていけるように、地元に軸足を置いて働きたい」「それぞれのスキルや経験を活かしながらも、夫婦一緒に一つの仕事に取り組みたい」というお気持ちが強いこと。

私も、この大切なものを守りながら働くという姿勢に勝手にすごく共感しちゃいました。立場は少し違うかもしれませんが、組織あるいは顧客(福祉サービスの利用者様)に対する責任感から、睡眠や食生活、大切な人との関係など後回しにしがち(自身の要領やバランス感覚の問題ですけどね)、結局「身を削ってでもやらなきゃいけない仕事って何?」と混乱の末、人生を立て直すために就農した人間ですので。

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自身の健康や家族の幸せが確保されてこそ、働くのは楽しいはず。そのあたりを見直せる農家の働き方を、たくさんの仲間と繋がって実践していけたらいいなぁと思った1日でした。

研修生のお二人とは、今後も交流を続けていきたいと思います。それでは、ごきげんよう。

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農家で肉体改造、その後

転職先としての農家を考える
08 /10 2017
*『写真でほっこりクイズ⑨~鋭すぎる棘の持ち主は?~』の答えは、この記事の一番下です*

こんにちは。福原です。

お義父さんの夏野菜畑では、収穫ラッシュを迎えています。下は、オクラです。

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野菜の花ってじっくり見たことがなかったけれど、よく見るとなかなかかわいいものですね。


現在、当農園では、びわの種びわジャムについてネット注文を受け、発送作業を進めております。

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びわの種は、薬として服用するものなので「決して美味しくはない。。。」という感想がほとんどですが、お客様から「びわの種を蜂蜜漬けにすると美味しく食べられるよ~」という情報をいただいたので、早速やってみました。

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うん、食感が がりっ→しっとり となってだいぶ食べやすいです! 風味は、杏仁豆腐。蜂蜜にも種の薬効エキスが出ていますので、ドリンクにも入れて飲みたいと思います。

びわジャムも、観光バスが入るような大きな直売所では、上々の売れ行きです。びわの関連商品は五万と出ているのですが、原材料のほとんどが房州びわそのもの、添加物が全く入ってないという点で、誰にでも喜ばれるお土産としてジャムが選ばれているようです。

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気になる方は、お早めにご注文くださいね(単なる宣伝でした。。。)


一方、農作業のほうですが、8月に入ってからもひたすら草刈りの日々が続いております。

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この間刈ったところが、一週間くらいするともう「あれ、どこを刈ったんだっけかな?」と思うほどに草が成長していて、このまま乗っ取られちゃいそうな脅威を感じます。

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雑草はできるだけ根っこから取り除くように心がけているものの、茅(かや)ヤブカラシなどのように根っこがちょっとでも残っているとすぐに復活を遂げてしまう輩はホントに手強い。。。根っこを掘り返すのに、けっこうな握力や腕の力を使います。

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また、アカメガシワニワウルシなどの樹木性の雑草(というか雑樹?)は幹が太く、もはや鎌では歯が立たないためノコギリで倒しますが、こちらも切り株からすぐに新芽が伸びてくるので、ゾンビかよ!と突っ込みを入れたくなります。

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これまでの人生で除草作業だったら百回以上やってきてますが、山に生える雑草は平地の雑草とは背丈も繁殖力も違う気がします。住宅地で見るクモやダンゴムシと、田舎で見るそれとはサイズが違う! と言われるのとなんか似ています。別物感

そういうわけで、たかが草刈り。されど草刈り。農家の草刈りはけっこう重労働だったんだなと知った今日この頃。


さらに最近、びわ農家ってこーんな仕事もあるんだねというのがありました。

それは、大木立ち枯れプロジェクト。前に、びわ山の日当たりを良くするために周囲の木を伐採する作業をご紹介しましたが、あまりに大きな木は伐採した後の運搬に困ることがあるので、その場で枯らして木自体を小さくするという方法をとるそうです。

例えば、甘夏の木を日陰にしてしまっているスギの木たち。

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枯らしたい木の幹の表面を、ナタでめくっていきます。

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はいだ部分が、下の写真のように幹を一周すると、道管・師管の働きが妨げられます。木は地面から水を吸い上げたり、末端まで養分を届けられなくなったりするので、徐々に弱っていく訳です。

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実際に枯れて来た木がこちら。

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単純に、「邪魔な木があったら切るしかないだろう」 という発想しかなかったので、そんな理屈を教わると「なるほど~」と思います。

にしてもですよ。ナタって手にしたことありますか? 私は何を隠そう、初めてです。確か、あのホラー映画『13日の金曜日』でジェイソンが持っていた奴です(あれは、用途が違いすぎますけどね。。。)。かなりの重量感。ナタが幹に当たる度に、腕にずーんと負荷を感じます。

ご存知かどうか分かりませんが、わたくし、力仕事に不慣れでして。就農してすぐ腱鞘炎になったヤワな人間なもので。。。強固な雑草の根っこの撤去でだましだまし使っていた手が、このナタを振り下ろす作業でまたまた痛みが増幅。

仕方なしに、途中から上司(である夫)にバトンタッチしてもらいました。ホント、いつもすんません。

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そういうわけで、改めて農家の仕事って思った以上に筋力が要求される作業が多いなぁ と。基本の草刈りだって、上記の通りなんですから。

思えば就農してすぐの頃、「筋肉細胞の生まれ変わるサイクルは2ヶ月らしい。この調子で日々肉体労働に勤しめば、2か月後には強い筋肉ができているはず 」と安易な期待を膨らませていましたっけ。では、就農5ヶ月後の結果は。。。

★手指の腱鞘炎→細々と痛みは続いている。しかも毎日、起床時のこわばりあり。
★手首の腱鞘炎→作業によって痛くなる時がある程度。
★上半身の筋肉痛→たまになる程度。
★下半身の筋肉痛→たまになる程度。
★体脂肪率・筋肉量→大きな変化なし。


とまぁ、全体としては、何とか現状維持で耐え忍んでいる状況ですかねぇ。「農家になって毎日身体を使っているから、どんな作業にもオールマイティに対応できる筋肉が育ってきた!」とはとても言えないです。残念ながら。

それと、両手の指のこわばりは、なんと40代以降の女性にはめずらしくない症状(女性ホルモンの影響が考えられている)ということも分かりまして。

めでたく、「自分の身体の限界はそうそう伸びない。この身体と付き合っていくしかないんだ 」 ということを受け入れつつあります。

ただ、同じ作業を二度三度経験していくにつれ、①無茶な姿勢で作業することが減り、無理のない楽な体勢が自然にとれるようになったり、②不必要にずっと身体を緊張させていた状態から、必要な瞬間だけ力を入れるようになったり、③途中で別の作業を入れて、特定の筋肉を長く使うことがないようにしたり。。。と、アラフォーの肉体なりの気付きや工夫はあったと思っています。この調子でガンバロウ。

とりあえず、お気に入りの鎌の持ち手の部分に(気休めだけど)多少なりともクッションになるよう、バトミントンラケット用のグリップテープを巻いてみました。何事もノリとテンションは大事かと。。。ちょっとかわいくなったでしょう?

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アラフォー以降に転身した皆さま。欲張らず、地道に環境適応していきましょうね。今後ともよろしくお願いいたします。


『写真でほっこりクイズ⑨~鋭い棘の持ち主は?~』の答えは

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柚子の木でした。

うっかり触ると、軍手の上からでも深く刺さります。伐採した枝を長靴で踏んづけても、貫通するほどの棘です。木が実を守るために発達させた棘なのでしょうから、柚子の棘で害獣が撃退されている場面を見てみたいもんですね。

それではまた。


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福原祐美

千葉県南房総市在住です。
内房線富浦駅から徒歩50分のところにある「福原農園」が仕事場、兼、住まいです。
アラフォーです。

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房州びわを手にとる人に、「びわ農家がどんなことを考えて、どれぐらい手をかけて、びわを育んでいるか」を遠くからでも知っていただけたらなあ、そして福原農園をもっと身近に感じていただけたら嬉しいなあという気持ちでおります。

最近まで20年くらい福祉のお仕事に就いていましたが、突如、自然豊かな南房総で就農することを思い立ちました。

「対人のお仕事から作物を育てるお仕事へ」「都会の喧騒に囲まれた生活からTHE田舎暮らしへ」「独身貴族から農家の長男の嫁に」。。。といういくつもの転身を経て日々感じていることも、好き勝手に書こうと思っています。

色々な方と交流することでより人生は深まると考えておりますので、コメントはお気軽にどうぞ。いつでもお待ちしています。