思いがけず”男尊女尊”生活

農家の生活あるある
04 /20 2017
*『写真でほっこりクイズ①~お尻の主は~』の正解は、この記事の一番下です*

こんにちは。福原です。

田植えのシーズンも近づき、こちらでも水を張った田んぼが増えてきましたよ。

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本日のお仕事は、びわの袋かけではなく、竹の子掘りでした。この時期は竹の子の注文がたくさん入っており、近日中に数十本の竹の子を掘らないといけません。

職場は、農園内の竹林です。

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恐らく人生で初めて竹の子を掘りました。

竹の子の周りからスコップで掘ればいいだけかと思ったら、竹の子掘りにも注意点やコツがあるそうで、それを上司(である夫)から一通り説明を受け、掘り始めたのですが。。。

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まず、地面にスコップが深くささってくれない! 竹林内は四方八方に地下茎が通っていて、それが邪魔して掘りたい方向に掘らせてくれないのです。地下茎は異様に硬くて、鍬(くわ)で切ろうとするのですがなかなか切れません。

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房総の土は粘土質なので、だんだんスコップや鍬(くわ)に土がこびりつき、振り下ろす腕が重くなってきます。しまいには慣れない動きに耐えられず、激しい腰痛が。。。

これまで竹の子はスーパーで買っていましたが、パックの水煮でさえ、こんな大変な思いをして掘っている人がいるから手に入っていたんだな。。。

これからは、農家の人に感謝をしながらご飯を食べますから、何とかこの(竹の)子だけは私に授けて(掘らせて)ください、みたいな。。。おかしな気分になってきます。

ついに最後まで掘り上げた時には、「赤ん坊を救出しました~」的な感じで、天高く竹の子を持ち上げて小躍り。

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結局、上司(である夫)に指導を受けながら掘ること3時間。自力で掘れたのはほんの数本。軽~く戦力外通告を受けた感じです。

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今夜は、優しいお義父さんが買ってきてくれたサロンパスを貼って寝るとします。

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それにしても(ここからが今回の本題)、私が一本の竹の子を必死な思いで掘っている間に、10本以上の竹の子を次々と掘り上げていた上司(である夫)。なんというか、感嘆を通り越して、圧倒されてしまいました。。。

もちろん、10年以上農園で働いている人なので、こういう作業には十分慣れているでしょうし、身体の使い方にも無駄が少ないでしょう。

これは、夫自慢の話と違います。

転職してからというもの、農業では男性に絶対に敵わないことがたくさんあるって思い知らされるんですよね~。ホント毎日のように。

例えば、農地整備のため大木を切り倒したり、足場の悪い道で重い資材や農具を運搬したり。。。地上10メートル以上の樹上で両手を離してびわの作業をするのもそうです。

防風林伐採に使うノコギリ


よほど身体能力に恵まれた女性ならば、男性と同じようにできちゃうのかもしれませんが、私は何十年農園で働いても、たとえ竹の子掘りを毎日特訓したとしても、やっぱりあんな風にスイスイ掘れるようになる気がしないのです。

いまさらですが、やはり腕力や体力という面で、女性と男性では圧倒的な差があるんだなと。

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しかしながら、世の中の多くの業種では、男性(女性)しかできないことはとても少ないと思っています。

例えば、デスクワークがメインの職場においては、男性にしかできない仕事、女性だからやるべき仕事なんてないと思います。

得意なこと不得意なこと、好きなことあまり好きになれないこと、興味のあること興味を持ちづらいことなどの凸凹は誰にでもありますし、それを踏まえた適材適所の考え方はあって良いと思いますが、単純に「男性(女性)だから」ということのみで性別役割分業を強いられるのは本当に苦痛ですよね。

でも若い頃、旧態依然とした福祉の職場にいて、これは男性(女性)の仕事と決められたことがありました。その暗黙のルールを冒すと、「女性の癖に生意気」と陰口をたたかれたことも。賃金や昇進で差を付けられることだってまだまだある男尊女卑がなくならない日本。

でも、肉体労働が占める割合が多い農業では必然的に、「これは男性に任せたほうが効率的だよね」という考え方があるのにはうなづけます。

理不尽とか悔しいとか言ってられないです。私が顔を真っ赤にして筋肉痛にもなって1時間かかってこなす仕事を、男性がそんなに苦しまなくても10分でできちゃうのならば、「それじゃ、お願いします」と言うのが自然ですから。

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では、その代わりに何をするか?


私は、家事をしています。炊事、洗濯、お風呂の準備。。。

ワーカホリックの会社員時代、独り暮らしでしたが、家事なんて日曜日にまとめてやっていました。しかも、超いい加減に。一日に一度も台所に立たない日だっていっぱいあった私が、現在毎日三食作っている。我ながら凄い変貌ぶり!

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でも、無理はしてないんです。

新婚だからでしょう?愛する夫??のためにだからできるんでしょう? いや、違いますね。

農家では、できることをできる人がやる、それが組織(家族経営の農園だってもちろん組織)の中の分業体制であり、組織に貢献することになるからです。

家事だって性別関係なく協働すべき派だったのに、今のところ義務感ややらされている感を持っていないことに、自分でも意外に感じている次第です。

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一般の夫婦の間でよくある、「共働きなのに、夫が家事を手伝ってくれない」「夫が妻が外で働くことをよく思っていない」「子育てや介護は女性の役割と決めつけられている」などの不満。

そういうことが問題になりにくいのが、実は農家なのかもしれないです。

夫だけが外で働いている夫婦、あるいは共働きの夫婦では、一緒に過ごす時間や価値観がすれ違ってしまいやすいと思いますが

農家や自営業では、生活のパートナーが仕事のパートナー

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夫婦が互いに考えていることがよく分かる。お互いが今どれだけ忙しいか、何で困っているかなどが理解できるからこそ、思いやることができるのではと考えています。

夫(である上司)は、私が筋肉痛でのたうち回っているのを近くで見ているからか、家事をとてもよく手伝ってくれます。

男尊女尊”時代をけん引していく存在は、けっこう農家なんじゃないかな〜と推測している今日この頃です。



『写真でほっこりクイズ①~お尻の主は~』の正解は

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近所のヤギでした。いつもカメラ目線です。


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福原祐美

千葉県南房総市在住です。
内房線富浦駅から徒歩50分のところにある「福原農園」が仕事場、兼、住まいです。
アラフォーです。

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房州びわを手にとる人に、「びわ農家がどんなことを考えて、どれぐらい手をかけて、びわを育んでいるか」を遠くからでも知っていただけたらなあ、そして福原農園をもっと身近に感じていただけたら嬉しいなあという気持ちでおります。

最近まで20年くらい福祉のお仕事に就いていましたが、突如、自然豊かな南房総で就農することを思い立ちました。

「対人のお仕事から作物を育てるお仕事へ」「都会の喧騒に囲まれた生活からTHE田舎暮らしへ」「独身貴族から農家の長男の嫁に」。。。といういくつもの転身を経て日々感じていることも、好き勝手に書こうと思っています。

色々な方と交流することでより人生は深まると考えておりますので、コメントはお気軽にどうぞ。いつでもお待ちしています。