ゆる過ぎず、締めつけ過ぎないチーム感

転職先としての農家を考える
05 /12 2017
こんにちは。福原です。

突然ですが、これ何だか分かりますか?

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ソテツの花と実です。

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このソテツ、当農園の入口にでんと構えています。最初見た時、あまりのインパクトに驚愕してしまいました。素材感も変わっていて、フェルトで作ったみたいに見えます。

写真でほっこりクイズ』のネタにしようかと思いましたが、あんまりほっこりしない人が多いんではないかと思い、やめました。美しいと思うかどうかは主観でしょうが、とにかく生命の神秘を感じる植物です。



ところで、本題の前にまたまた手前味噌なのですが。。。

このブログが人気ブログランキングの「働くヒト」部門でめでたく16位になりました!過去最高です。

20位以内だと、スマホでランキングを閲覧した際にもトップページに出てくるので、より多くの人の目に触れます。ありがたいことです。

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誰かに特別役立つ情報を提供しているわけでもなく、「びわ農家」というめちゃめちゃマニアックな世界をテーマにしていて、これだけ読んでいただけているのは、やっぱり身内の協力のおかげ。。。

いえいえ、びわをご注文くださるお客様もわざわざ目を通してくださっていると聞きますし、(中年になってからの)就農に関心の高い人が世の中けっこういるのかもしれません。今後も、びわ農家の魅力と苦労、そして生き様?について検証を続けていきます。

とにもかくにも、いつもランキングボタンを押してくださっている皆さんおひとりおひとりに、心から感謝です。



さて、当農園ではついに、ついに、一年でもっとも手間暇かかると言われるびわの袋かけが終了しました。

何万という単位で袋がかかったびわ山は、ひとつひとつの実を人が手掛けたんだと思うと圧巻です。

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約2か月間の袋かけシーズンのうち、最後のほう私は親指腱鞘炎で戦線離脱しましたが。。。それでもひとつのことにこんなに夢中になったのは久しぶりで、僭越ながら達成感を味わっています。

毎日、山に登った日々を改めて振り返ってみると、いつだって心は弾んでいました。

自然と対話する時間が貴重だとか、山で食べるおやつやお弁当が美味しいとか、心弾む理由は色々ありますが

そもそもずっと前から、私にとって農家のお仕事のスタイルは、憧れ

何と言ってもひとり職場。人に気を遣うことなく、自分のペースで自由に動けるイメージ。

広い畑や山の片隅で

独り言をつぶやきながら仕事したって

サビしか知らない曲をそこだけエンドレスでしつこく鼻歌したって

好きなだけおならをしたって


誰にも文句を言われません。

こんな職場、初めて!!

イノシシ除けのネット設置


何しろ、かつて勤めていた福祉や医療系の職場ときたら、口を開けばチーム。チーム。チーム。

夜勤や早番などの複雑なシフトで、利用者の生活の質、サービスの質を保証しなければならない業務の性質上、スタッフ同士で引き継ぎや考え方の擦り合わせにかなりの時間を割くのが普通でした。

人間の暮らしや生き方そのものに携わる仕事なだけに、スタッフそれぞれの生活感覚や価値観がぶつかりやすく

さらに、密度が濃いだけに、スタッフ間の人間関係の調整に仕事の半分くらいのエネルギーが奪われる感じ。陰口や派閥争いも日常茶飯事なのです。

あぁ、次に転職するならば、ひとり職場がいいなぁ

と何度思ったことか。オフィスの部屋に自分だけしかいないという人をうらやましく思っていました。

それが、ついにびわ農家で実現。

まず、お客様は目の前にいない。チームで同じ作業をしていても、同僚がすぐ隣にいるということもあんまりない。なんせ職場が広大なので、散って仕事をするのが必然です。

でも、完全に孤立しているわけではなく、同じ山のどこかで、あるいは隣の木あたりで同僚が仕事しているので、何かあれば頼ることはできます。

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(隣の木にひとり同僚がいます。見つけられますか?けっこう遠いでしょう?)

「おーい、休憩しましょう」と大きな声で呼びかければ、わさわさ集まり

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(赤い座布団のあるところが、この山の休憩場所)

おやつを食べながら、今年の実の成育具合はどうだとか、どの木で害虫を見たとか、作業中こういうことで困るんだけどどうしてる?などなど色々な情報交換をします。休憩が終わったら、元の一人の時間に戻ります。

なんて素敵な距離感。わずらわしさゼロです。

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しかしながら、「自由きまま」と「独りよがり」は違いますよね。

びわ農家にも、協働体制はあります。例えば、びわの袋かけに関して言えば

第1部隊:地上から手を伸ばして手が届く高さの実を仕上げる
第2部隊:脚立に乗って手が届くぐらいの高さの実を仕上げる
第3部隊:木に登って、第1部隊と第2部隊が残した実を木の内側からてっぺんまで全て仕上げる

の3つの部隊に分かれて仕事を進めており、上記の3段階で、一本の木の袋かけが完了する形です。

木の形や生えている場所によって、「この木は、脚立があればほぼ完成できる」とか逆に「この木は、木に登らないと届かない実がほとんどだ」など条件が変わってくるので、見極めながら隊の出動調整を行います。

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これに加えて、比較的土地が平らなびわ山では、高所作業車(3メートルくらいまで足場が上がり、脚立や木登りみたいに揺れないからリラックスして作業ができる)が使用できることもあります。早く操作方法を教わりたいです。

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当農園では、第1部隊と第2部隊は複数人いるものの、10メートル級の木の上で両手を離しても作業ができる第3部隊には一人しか所属していません。高所が得意な人手が不足。

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つまり、第1部隊と第2部隊が下のほうでできるだけ多くの実を片付けておかないと、第3部隊の作業量と負担感が増えてしまい、結果的にいつまで経っても袋かけが終わらない、収穫期を迎えられないという状況になってしまいます。

というわけで、作業自体は一人で進めていても、自分の働きがチーム全体の仕事においてどのあたりの位置づけか、チームにとってどんな貢献につながっているか、遅れるとどんな影響があるか、ということは、常に意識しながら仕事をすることになります。というか、袋かけに関しては、木を見れば木がそれを教えてくれます。

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もちろん、農家に限らず、単独作業のように見える他の職業だって、例えば、新聞配達だろうが、漫画家だろうが、トラックの運ちゃんだろうが

結局は自分勝手にやっていい仕事なんてないはず。どんな職業にも、人間社会の一部である限り、一定のコミュニケーションと協働の姿勢は必要だと思います。

農家は、一人でマイペースにできるところとチームの中でやりがいを感じながらできるところと、そのバランスがとてもいいなあと思っています。

袋かけは終わりましたが、びわ農家には、これから収穫準備、収穫、発送、びわの食べ放題対応、そして、お客様とのやりとりや事務作業など他のお仕事もたくさんあります。新米として少しずつ経験しながら、実態をレポートしていきたいと思います。

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房州びわと山の幸 福原農園のHPはこちらから

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福原祐美

千葉県南房総市在住です。
内房線富浦駅から徒歩50分のところにある「福原農園」が仕事場、兼、住まいです。
アラフォーです。

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房州びわを手にとる人に、「びわ農家がどんなことを考えて、どれぐらい手をかけて、びわを育んでいるか」を遠くからでも知っていただけたらなあ、そして福原農園をもっと身近に感じていただけたら嬉しいなあという気持ちでおります。

最近まで20年くらい福祉のお仕事に就いていましたが、突如、自然豊かな南房総で就農することを思い立ちました。

「対人のお仕事から作物を育てるお仕事へ」「都会の喧騒に囲まれた生活からTHE田舎暮らしへ」「独身貴族から農家の長男の嫁に」。。。といういくつもの転身を経て日々感じていることも、好き勝手に書こうと思っています。

色々な方と交流することでより人生は深まると考えておりますので、コメントはお気軽にどうぞ。いつでもお待ちしています。