びわと農家のgive&takeな関係

転職先としての農家を考える
07 /09 2017
こんにちは。福原です。

猛暑日が続いていますね。。。

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暑さに負けそうな自分がいるものの、やる気を奮い起こして山に出かけます。

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家の中でうだうだやっていると気分までうだうだしてきてしまうのですが、山に行ってみるとなぜだか生き物から元気をもらえます。君たちだって暑いんだよね~と話しかけてみたり(ちょっとあぶねえな。。。)。

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そういえば都会の生活では、飲みに行って発散したり、美容院に行って気分転換したりということはあっても、自然からエネルギーをいただくということはあまりなかった気がしますね。


びわの種で、杏仁豆腐を作りました。びわと杏子は同じバラ科の仲間で、香りも似ています。

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フードプロセッサーで種を細かく砕くのですが、思っていたよりお手軽に出来ました。上に乗ってるのは、びわのシロップ漬けです。旬が終わっても楽しませてくれるびわが、ますます好きになります。



さて、今日のテーマは、私が就農する前から持っていた疑問について。

それは、びわの木がびわ農家のことをどう思っているのか? です。

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「は?? この暑さで何言っているか分かんなくなってるよ、この人」 と思われたかもしれませんねぇ。

でもこれ、農家のことをよく知らずに就農した私、そして妙に白黒つけたがる性格の私にはけっこう気になるテーマなんです。

びわ農家は、びわの木の子孫である実を拝借して(?)販売することにより、金銭を得ている。これって、びわの木から搾取していることになるんじゃないの? びわの木はそんなこと望んでないんでないの? それは自然保護の観点から外れていないの?

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という考えが浮かんでくるわけで。。。はたまた

枝にたくさんの花を咲かせ、多くの実がなっているにもかかわらず、そのほとんどを人の手で落とし、枝に一つだけ残した実を大きく育てて「房州びわ」というブランドをアピールしようなんて横暴だし、びわ農家のエゴではないの??

11月初めの大房の花芽

というような考えさえ頭をかすめます。

でもそんなこと言ったら、肉や魚、卵、米や野菜などの農作物を口にすること自体、人間の自分勝手になってしまうし、 強いもの(人間)が弱いものを食すって生態系における掟なのだから、そういうことはあんまり考えすぎてはいけない

のかもしれませんが。。。うーん、どう考えを整理したらいいのか、就農してからのこの数か月、ずっと気になっていました。


しかしながら、びわの仕事に携わっているうちに、少しずつそのような葛藤は薄らいできましたよ。

なぜなら、びわ農家とびわの木の間にあるパートナーシップとやらが見えてきたからです。

びわは実を付けるまでに4、5年かかります。苗木から育て、健康でたくましい木に成長するよう、びわ農家は色々な対策をとります。

芝口の苗木植え付け

例えば、びわは葉っぱで光合成をすることによって養分を実に届けることができるので、日光を遮っている周囲の木を伐採するなどしてびわの木の日照を確保します。

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また、害獣対策は過去の記事でも紹介済みですが、びわの木に住みつく害虫への対策も重要です。

キクイムシの被害

これはカミキリムシの幼虫ですが、放っておくと枝の中を空洞にしてしまい、木を弱らせてしまいます。入り込んでる穴を見つけたら迷わず駆除です。

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あるいは、びわの木が強風で倒れてしまうことがあります。起こしてもう一回埋め直してあげたくなりますが、一度切れてしまった根っこを再度張ろうとすることで、びわの木の回復力がかえって失われてしまいます。

倒れたままの状態でも、一部の根が生きていれば実を付けることはできます。でも、木がたくさんの実を付けようとして余計に疲れてしまうことを防ぐため、枝をつめるなどして一次的に負担が少なくなるように調整します。

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瀕死の状態でもなんとか復活を遂げようとするびわの生命力にも圧倒されますが、びわの木が長く元気でいられるように、びわ農家が常に二人三脚でその生態を見守っているという事実を知って、少しほんわかしました。

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(倒れた木から、上に伸びようとする新芽が出ています!)

そういえば、聞いた話によると、古くて元気のなくなったびわの木は、若いびわの木もしのぐほどの数の実を付けるそうです。死ぬ間際の木が、こんなにたくさんの実を付けるとは驚いてしまうのですが

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これは、びわの木が必死で子孫を残そうと頑張った結果。木にもライフヒストリーがあり、次の命に繋げたい意志があるということ。

いつも近くにいて、びわの木がどうしたいと思っているのかを理解し、木が生き延びるための様々な手当てをしてあげるびわ農家。樹木医というより、びわのホームドクターです。そのお礼として、びわから年に一度橙色の宝石のような贈り物をもらっているという考え方もできます。

大房

びわの気持ちを聴いた訳ではないけれど、納得の上で毎年美味しい贈り物をしてくれているのではないかな~と。もっとびわの木の声に耳を澄ませ、より強固なパートナーシップを築ける農家になっていきたいものです。

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それではごきげんよう。。。


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福原祐美

千葉県南房総市在住です。
内房線富浦駅から徒歩50分のところにある「福原農園」が仕事場、兼、住まいです。
アラフォーです。

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房州びわを手にとる人に、「びわ農家がどんなことを考えて、どれぐらい手をかけて、びわを育んでいるか」を遠くからでも知っていただけたらなあ、そして福原農園をもっと身近に感じていただけたら嬉しいなあという気持ちでおります。

最近まで20年くらい福祉のお仕事に就いていましたが、突如、自然豊かな南房総で就農することを思い立ちました。

「対人のお仕事から作物を育てるお仕事へ」「都会の喧騒に囲まれた生活からTHE田舎暮らしへ」「独身貴族から農家の長男の嫁に」。。。といういくつもの転身を経て日々感じていることも、好き勝手に書こうと思っています。

色々な方と交流することでより人生は深まると考えておりますので、コメントはお気軽にどうぞ。いつでもお待ちしています。