事務仕事こそ蜜の味

転職先としての農家を考える
07 /15 2017
こんにちは。福原です。

農地にヤマモモの実がなっていました。ビーズを敷き詰めたような独特の質感。

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食べてみると、素朴さの残る甘酸っぱさです。子どもの頃にもどこかで食べた記憶が蘇ってきます。

知り合いの方から完熟梅をいただき、生まれて初めて梅干しを漬けてみました。梅干しは毎日でも食べたいので、漬け上がるのが楽しみです。

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身近で自然の恵みが手に入る生活は、どこかに置いてきてしまったゆとりを取り戻してくれる感じがします。


さて、就農して早4ヶ月。このブログで書かせてもらってきたように、日々様々な農作業に取り組んでいます。

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一方で、当農園では、仕事において事務作業もかなりの割合を占めています。ご注文や問い合わせ(メール・電話・FAX)への対応、顧客情報の管理、郵送用の伝票や請求書の作成、POPや看板のデザイン、発送時のトラブル処理などなど、なかなか多岐に渡ります。

農家と聞くと、いつも外にいるようなイメージでしたが。。。

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農家のあり方もだいぶ変わってきているようです。

遡ると、昔から当農園ではびわを、主に地元の農協を通じて市場で販売していました。

房州びわの荷姿

築地市場の競りなどを思い浮かべてもらえれば分かるように、市場出しの農作物はバイヤーの言い値で取引されてしまいます。そのことに加え、豊作の時などは、たくさん売りたくても市場のみでは捌ききれないこともあったそうで、下手したらたたき売りのような状態にもなりがちでした。

十数年前、今の農園主が脱サラUターンをしてびわの仕事に携わるようになった時、「びわを買いたい人とダイレクトにつながり、もっと効率的に売りたい」という動機から、一念発起して農園HPを自作しました。

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つまり、農園独自の販路を開拓した形。びわやその他の農作物の注文の多くを、ネット経由で注文フォームから受けるようになったのです。インターネットを導入した以後、広く全国から注文が入るようになり、ありがたいことに顧客は年々増え続けています。

そこに嫁いできた私。当初から軟弱そのもの(筋肉痛と腱鞘炎に悩まされる。。。)。農作業の他にも何かできることはないかしらと思い、訳も分からず、農園の事務作業を覚えることになりました。

新しいびわ宅配伝票

しかし、ここで問題が。。。

わたくし、元来、PC業務が大嫌い。PC業務を好きになれない理由は

①仕組みがよく分からないものを操作するから疲れる
②不具合があっても自分でリカバリー出来ないのでイラつく
③マシンに翻弄されている感じがして情けなくなる


という筋金入りのアナログ人間なのです! しかし、どんな業界でも「PCできません」は許されない昨今。前職では仕方なしに最低限のPC業務はこなしておりましたが、いまだに苦手意識は消えず。

それなのに、農家に華麗なる転身を遂げたはずが、再び事務仕事にがっつり向き合うことに。

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始めのうちは、毎日農園に大量に届くメールをチェックする作業がとても苦痛でした。なぜって、農園に来たばかりの私には、1000人以上いるお客様の名前が暗号にしか見えない。

どれがお得意様で、どれが関係者か。あるいは単なる問い合わせ?、要望?、はたまたクレーム? どう答えれば正解なのか。商売人ならばどこまでも丁寧に対応すべきでしょう?、いやいや、時間には限りがあるんだから簡潔に打ち返す(他に振る?断る?)べきかな? などと判断に迷うこと多し。でも、テキパキ処理していかないと、未処理メールはすぐに溜まってしまいます。

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さらに、びわのシーズンが近づくと、電話やFAXもひっきりなし。ますます混乱は深まりました。ミスも連発し、落ち込みはピークに。

ようやく事務作業への嫌悪感がとれたのは、繁忙期が過ぎた頃でした。

お客さまからのメールを読んでいると、色々なことが分かります。お客様がどんなきっかけで当農園を知り、あるいは房州びわにたどり着いたのか。

また、びわの注文メールを確認するだけで、依頼者の方がびわをどのくらい好きなのか、どんなに情熱を持って注文してくださっているのかが伝わってくることもあります。そういう時は、顔を知らないお客様でも、こちらもなんだか張り切る気持ちになります。

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特に、房州びわは贈答用として発送されることが多いので、「びわが好物の家族に美味しいびわを食べさせてやりたい」とか、「びわが珍しい地域に住んでいる友人をぜひ驚かせてやりたい」とか、贈る人の贈られる人への思いを感じ取ることができるのも、びわ農家の魅力の一つかもしれません。

いつの間にか、初夏のギフトが大切な人同士を結ぶのに一役買っていることを実感し、自分も精一杯のお手伝いをさせてもらいたいと思うようになりました。

お客様から、お礼のメールやお手紙をいただくことはしょっちゅうです。生産者の顔が見える果物を買える安心感や、美味しいお中元を手軽に確実に手配できる喜びの声もいただきます。

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そういうわけで、HPを作成し、インターネットを活用した販売ルートを確保したことで、より直接的にびわを求めるお客様と出会い、よりお客様との距離が近くなっているとも言えるわけなのですが、これは私が当農園に来なければ分からなかったことです。

これからも、事務作業は増える一方だと思われます。そして、HPのメンテナンス(これは夫である農園主が主に手掛けています)、このブログの執筆も事務作業の一つ。最近、暑さにかまけてサボり気味ですが。。。

南房総から遠く離れた場所に住んでいるお客様にも信頼していただける農家であり続けることを誇りに、これからも精進してまいります。

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房州びわと山の幸 福原農園のHPはこちらから

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福原祐美

千葉県南房総市在住です。
内房線富浦駅から徒歩50分のところにある「福原農園」が仕事場、兼、住まいです。
アラフォーです。

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房州びわを手にとる人に、「びわ農家がどんなことを考えて、どれぐらい手をかけて、びわを育んでいるか」を遠くからでも知っていただけたらなあ、そして福原農園をもっと身近に感じていただけたら嬉しいなあという気持ちでおります。

最近まで20年くらい福祉のお仕事に就いていましたが、突如、自然豊かな南房総で就農することを思い立ちました。

「対人のお仕事から作物を育てるお仕事へ」「都会の喧騒に囲まれた生活からTHE田舎暮らしへ」「独身貴族から農家の長男の嫁に」。。。といういくつもの転身を経て日々感じていることも、好き勝手に書こうと思っています。

色々な方と交流することでより人生は深まると考えておりますので、コメントはお気軽にどうぞ。いつでもお待ちしています。